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相良敦子先生

長年モンテッソーリ教育を牽引して来られた、相良敦子先生がお亡くなりになりました。

1960年代後半に、日本各地の園がモンテッソーリ教育を取り入れた後、一般家庭でもその方法を実践できるよう、執筆や講演会などで積極的な普及の活動をして来られたのが相良敦子先生でした。モンテッソーリ教育を家庭で取り入れた多くの母親から聞き取りをし、分析をし、幼児期の教育が人生に与える影響を考察し続けてこられました。

「のびのび遊ばせること」「愛情をたっぷり注ぐこと」という幼児教育観は19世紀のロマンチシズムの時代に形成されたものですが、日本の一般の幼児教育では21世紀になってもまだそれは王道です。ところが、母親の鋭い直感はそれだけでは不十分だという事を見抜いています。「お受験」の準備に巻き込まれることにも疑問を感じ、なんとか良質の幼児教育を探り当てたいと模索しているのです。(「お母さんの『発見』」相良敦子著)

いわゆる「愛情子育て」だけでは説明できない何か。母親が子育て中に感じる「なぜ?」を解説し、理論と実践を提示して、多くの親に方法を示してくださいました。イタリアの医師がはじめた一つの教育法を一部の専門家の学問では終わらせなかった相良先生。それはマリア・モンテッソーリが願ったように、子ども(そして母)の教育を通じて戦争のない平和な世界を創造しようと願って来られたからと思います。心よりご冥福をお祈りいたします。