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雨降りの日は「おかしを やく日」

「こぶたくん」/ 絵 アーノルド・ローベル / 童話館出版

雨の日。傘をさしてもどこかがぬれて、少しだけ憂鬱です。外出したくないけどそういう訳にもいきません。
ところが子どもは雨の日が大好きです。それは水たまりがあるから。ほんの少し出かける時も、いちいち水たまりにじゃぶじゃぶ入るので、子どもは大抵びしょぬれ。雨の日に、ちいさな子と外出するのは大変です。こういう日には、『こぶたくん』の「おかしをやく日」というお話を思い出します。

雨の日だけど、砂場でケーキを作りたいと言う“こぶたくん”に、お母さんは「きょうはおかしをやく日だから」とキッチンに誘います。砂場でままごとより、キッチンでおいしいお菓子を作ろうと言うのです。乗ってこない子どもは、まずいません。

「まずバター」「それからおさとう」

「ぼくまぜてもいい?」とこぶたくん。「いいわよ」と、かあさん。

お母さんが段取り良く材料を準備をして、こぶたくんは粉だらけになりながら一生懸命混ぜていきます。

「これはおおしごとだ」とこぶたくん。

「そうよ」とかあさん。

雨の音を聞きながらクッキーが焼けるのを待つこぶたくんは「ぼく、いま しあわせ」と言います。

「あらどうして?」とかあさん。

「かあさんが そばに いてくれるんだもの。」

「ぼくさむくもないし、雨にぬれてもいない。あたたかい。やけているクッキーもあたたかい」

「ほんと。そのとおり。だからね、かあさんもクッキーをやく日が好きなの」

オーブンから漂ってくる甘い香りや、親子でキッチンにいる優しい時間を感じるお話です。お子さんが小さい頃の雨の日は、可能ならばお家でゆっくり過ごすのもいいかも。雨だれを感じたり、お菓子を作ったり、いつもと違う時間の流れを味わうのも素敵ですね。